収納を制する者は空間を制す

収納は空間の効率化。
空間密度をコントロールして濃密なほっこり空間を作り出す

「収納の出来が良い部屋は地上の楽園である」と言っても過言ではないほど、生き物にとっての「巣」、人にとっての「部屋」は重要なもの。 そこは自分のためだけにあつらえた濃密な機能的空間、私的空間であり、娯楽空間でもある。

収納」とは空間の効率化であり最適化。 たとえるならば、断片化したデータストレージを整頓するとコンピューターが活き活き動くのと同じ。 コンピューターではそれをするというのに、自ら生きる拠点のシェルターをそうしないというのは盲点。 というわけで、巧みに収納して空間あたりの内容を充実させることもまた「生活レベルの向上」と考える。

まずは部屋にあるすべての物をカテゴライズ。
「使用頻度と配置場所」それと「物の大きさ」2つの視点で捉える

「よく使う物はそばに」は原則だろう。 デスクにせよソファにせよ、大半を過ごす部屋のコア・スペースのそばにそれらを上手くまとめる必要がある。 「よく使う物は、使う場のそばに、たまに使うものは遠くに」 これがカテゴライズの1つ目。

2つ目に「物の大きさ」。 物をざっくり3つのサイズ「大中小」で捉える。 それぞれのサイズに適したストレージに収めるというのがポイント。 スカスカだったり、ギチギチだったりは良くない。

「適した物を適したストレージに収め、適した場に配置する」というコンセプトを基本に。

ストレージ選びが収納の成否を分ける。
収納後をイメージしながらストレージを選ぼう

物の大きさをカテゴライズする時は、世の中の一般的な規格を参考にするのもいい。 たとえば書類や本のストレージを考える時は「A4」をひとつの基準にする等。 A4(297×210mm)が収まるものであれば、多くの書籍・書類、DVDやCD、ゲームソフトのパッケージ等も収納できる。 「小は大体これぐらい、中は...大は...」と部屋にあるすべてのものを俯瞰して先にイメージで当たりをつけておく。 では参考までに、大中小それぞれに適したストレージを紹介してみよう。

小さいものや書類の収納に
ワゴンタイプのストレージ

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ワゴンタイプのストレージはデスクのそばでもソファのそばでも重宝する。 ちなみに横幅が300mmを少し余裕をもって超えるものがおすすめ。 その大きさだと、引き出しには文房具からスマホやバッテリーといったモバイル系、タブレット、A4程度の書類等、普段使いのかなりの物が収納できる。 ちなみに私が使っているものは横幅が約320mm。 同等のサイズがあれば、シェルフ(棚)も同様のはたらきをする。

かさ高いものの収納に
ボックスタイプのストレージ

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ボトル等の厚みも高さもある物等、ざっくばらんにボックスに入れてしまうのもいい。 この時、ボックス内にゆとりがあるからと物を重ねて入れてしまわないこと。 こうなると結局底になった物を取り出すのが億劫になって、せっかくの収納のメリットが失われてしまう。 望みの物がすぐに取り出せるようにしておくことがポイント。 そのための空き空間は無駄ではなく、使い勝手として充分に機能していると考える。

クローゼットのダンボールに入ったままの物等、
コンテナにすれば室内置きでもオシャレになる

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コンテナはずばり、ダンボール代わり。 ただ、代わりと言っても能力ははるかに上。 ダンボールよりも堅牢で、フォルムも掴んで持ちやすく出来ている。 多くのコンテナタイプは積み上げた時に上下がかみ合うように出来ているので、重ね置きの安定感もあり、地震等の時に総崩れになるのを防ぐ可能性もある。 そして何より、部屋に堂々と置いてもインテリアとしてのビジュアルを確保できることは大きい。 「所さんの世田谷ベース」的な味わいが出るのもコンテナの副次的効果だ。 コンテナは収納の最後の砦。縁の下の力持ち的存在だ。

収納の決め手は道具よりも心得。
知っていると得する、収納10のメソッド

道具だけで収納を極めることはできない。
使い方を誤ると、ストレージ自体が整理整頓の対象になってしまう。 収納において心がけるべきこと、10のメソッドを挙げてみました。

  • 床に物を直置きしない。1階では湿気の影響を受ける可能性もあるし、直置きは使い勝手が良くない。
  • 立てる物は立てる。寝かすものは寝かす。ななめに傾いたり崩れたりしている状況は無駄な空間を生む。本もブックエンドで調整。
  • 引き出しは1段目、2段目あたりを最も高いプライオリティとして内容物を決める。
  • 「よく使う物はそばに」は部屋の中のみにあらず。引き出しの中でも「よく使う物は手前に」
  • シェルフ等、奥行のあるスペースへの配置は、手前に小さく・軽く・使用頻度が高い物、奥に大きめ・重め・使用頻度が低い物とすると使いやすい。
  • 引き出しやボックス、コンテナ単位でカテゴリを統一すること。カテゴリ違いのものがひとつのストレージに混在すると物の所在を認識できなくなってくる。ストレージ単位でグループ化、これはだいじ。
  • ストレージはぎゅうぎゅう詰めにしないこと。適度な空きは未使用スペースではなく、機能性という目的で使用中のスペースと考える。
  • ストレージの「高さ」から物の頭が出ないようにする。ストレージの高さの7~8割で収めると使いやすく見栄えも良い。
  • 大容量のストレージはパーティションや小さなストレージを入れ子にして使うと収納効率が向上する。
  • ストレージを増やす時は、幅や高さよりも「奥行」で他と合わせるとレイアウトしやすい。

然るべきストレージに然るべき物を収め、然るべき場に配置する。
収納とは空間のトータル・デザイン

最後に、収納を始めるにあたってまず、いの一番にすべき事、それは「収納後の生活をイメージすること」と思われる。 そこからストレージの色や材質もおのずと決まっていき、動線も見え、結果、こぢんまりした地上の楽園が完成する。 是非とも収納をアップグレードし、365日毎日の生きる楽しさをアップしてほしいと思います。